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社会の排泄物    

明け方から「中川昭一の泥酔会見」を観て笑っている。笑うしかない。これで外国、特にキリスト教国、イスラム教国などから一層軽蔑され、まともに相手にされなくなる。

つい先だってまで日本の産業界を所有し、支配してきた国際投資資本が急ぎ足で日本から撤退しているらしい。企業業績の悪化は日本だけの現象ではない。つまり彼らが撤退する理由は別にあるのだ。社会リスク、政治リスクが見えてきたからだ。
マスメディアは「企業のコンプライアンス・レベルが低下する」と嘆いて見せている。こういうマスメディアの扱いこそが社会リスクなのだ。「国際資本が出て行けば株主分配を労働分配に回せるので雇用を改善できるはず」という主張が現れない。「自分たちの生活が第一」という主張が支配的でない社会は不健全である。不健全だから国際資本は見離すのだ。

昨日は在日する外国の経済人の座談会を、きわめてマイナーなチャネルで観た。出席者の意見が一致したのは、最近半世紀にわたって西欧諸国より遙かに金持ちだった日本に、西欧では当たり前の老人福祉サービス、老人優遇サービスが存在しないこと、西欧並みの老人ホームが造られないことの底流にある人間観、老人観だった。


(老黒人奴隷の嘆きの歌)

かつて、石原都知事は「生殖能力がなくなった女性は社会にとって不要な存在だ」と言い切った。昨今の企業業績の悪化、財政の逼迫を背景に財界の老人までもが「老人は社会の廃棄物」と言い放つ。
これが、特に「人の義務は生きること」とするキリスト教国の人たちには理解不能な感覚らしいのだ。第二次大戦における日本軍人の蛮行について様々な報告があるが、いま日本で老人の扱いを観ているとそれらの根拠不明の報告も信じたくなると言う。

座談会を見終わった後、同じ番組を観ていたキリスト教国からきている友人からメールが来た。「日本では、労働や生殖から退いた老人は社会の老廃物、つまり排泄物なんだね」
by convenientF | 2009-02-16 09:43